透析液清浄化による臨床効果
① MIA症候群の予防(進行予防)
M:Malnutrition … 栄養障害
I:Inflammation … 慢性炎症
A:Atherosclerosis … 動脈硬化、心・血管疾患
② ラジカルストレス(酸化ストレス)の低減
③ 貧血改善(造血因子抵抗性の改善、赤血球寿命の延長)
④ 透析アミロイド-シス(手根管症候群)の遅延
透析液清浄化への取組
・RO装置
タンク洗浄 1回/月
極低濃度次亜夜間封入
・セントラル
2段階洗浄(次亜系) 月・水・金
(高濃度でのシングルパス後、低濃度での夜間封入)
過酢酸 火・木・土
(14時間前後の封入)
RO装置のタンク洗浄時セントラルも洗浄
・メンテナンス
手袋着用後、その都度アルコール消毒
パーツもできる限り消毒
・キャラクターU
セントラル後に装着し1年に一回、膜交換
この膜の上流でもET測定感度以下・生菌0.01cfu/ml未満を維持できでいますが、
開院当初から保険として装着しております。
・カプラ洗浄
月2回全台過酢酸洗浄を実施しています。
生菌測定
ミリフレックス(ミリポワ社)を使用して100~1000mlの透析液を濾過(MF法)し、R2A培地で培養しています。しかしR2Aでは培養されない菌もいるので、TGEA培地(PALL社)も使用しています。
採液部位はROタンク後・セントラル後・UF膜後・配管の末端を月1回以上。モニターのETRF前後・カプラー垂れ流しは全台年1回以上。必要に応じてモニター内のあらゆる箇所。
現在、日本透析医学会(JSTD)の定める超純水透析液の基準を満たしています。
エンドトキシン測定
トキシノメーター(和光純薬)を用いて採取した透析液をすぐに当クリニックで測定。
採液部位(頻度)は生菌測定と同様。生菌と同様に、日本透析医学会(JSTD)の定める超純水透析液の基準を満たしています。
ダイアライザの性能UPにともない、透析液の逆濾過によるエンドトキシン(フラグメント)の血中混入のおそれがあるため、エンドトキシンは測定感度以下に保っています。